サイクリングタイム・エディトリアルチーフ Valentino Sebic(以下:CT):ヨーロッパと、日本も含めアジアは、文化やビジネスにおいてどのような違いがあるでしょうか?
BBBエクスポートセールス担当 フレディ・キース(以下BBB):ヨーロッパは世界最大の市場です。ですが近年、まだ小規模ではありますが、オーストラリア、ニュージーランド、そして日本が、BBBにとって非常に重要で、良質な取引先となりました。BBBはサイクリング界の中心であるオランダに基盤があります。つまり、このサイクリング界の「ハブ」から世界に向けて製品を展開し、開発して送り出しているのです。
CT:もちろん、サイクリングカルチャーが全体として大いに浸透しているのはヨーロッパでしょうね。日本のような新しい市場と比較しますと。
BBB:たとえばアメリカ、この国も新興市場です。いったん日本の話に戻りますと、日本では「ライフスタイル」タイプのバイクが主流になりつつあります。新しいタイプの人々がサイクリング界に足を踏み入れ、求めていたものを市場に見出しつつあります。それは新しい環境、今までにないバイクやアクセサリーといったものです。
アメリカでは、サイクリングといえばおもにMTBとロードバイクに分かれ、これはどちらもサイクリングの中でスポーツ的な要素を担うものです。ですが日本では通勤・通学としての要素がスポーツとしての要素の次に大きくなりつつあります。
ヨーロッパでは、通勤・通学手段としてのサイクリングは絶対的なシェアを占め、初級者向けの質の高いバイクもわが社の概算によれば40,000円から手に入ります。
CT:この通勤・通学としての要素に今、BBBは焦点を当てているのですか?
BBB:そうですね。BBBは目下3つの要素にフォーカスしています。まずロードバイク、次にMTB、そしてライフスタイル・バイクあるいは通勤用・通学用バイクです。
ちょうど話し合っている所なんですよ。家から職場、職場から家へ自転車で行き来するような人や、子供さんなら家から学校、学校から家への通学に使ったり、あるいはレクリエーションとして「さあ土曜日の朝だ。お日様はまぶしいくらいだし天気もいい……ひと乗りしようじゃないか」なんて話す人のことをね。これが、サイクリング産業で目指したいワンシーンなんです。どちらかといえばBBBはシリアスなロードバイクやMTBのほうで名を知られていますが。
これには特別なわけがあって、競争市場におけるスポンサー業のおかげなんです。われわれはビアンキのMTBチームのスポンサーですし、フィデアとよばれるシクロクロスチームのスポンサーでもあります。またバルロワールドやコフィディスといったプロツアーのチームスポンサーや、個人選手のスポンサーもしています。だからBBBの名前はよくテレビや、スポーツ記事やインターネットで目にすることとなり、現在は確かな存在感をもつようになりました。
CT:BBBの母体となる会社の歴史をお教えいただけませんか? 設立当初の様子や、よろしければご自身のご来歴なども。
BBB:社名をAugusta Benelux(オーガスタ・ベネルクス)といいまして、Augsustaは名前です。BeneluxはBelgium(ベルギー)、Netherlands(オランダ)、そしてLuxembourg(ルクセンブルグ)を意味します。Augusta Beneluxは配給元であり、日本ではRiteway(ライトウェイ)が代理店ですが、ベルギー、オランダ、ルクセンブルグに向けてはAugusta Beneluxとして製品を配給しています。会社が設立されたのは1989年で、ベルギー、オランダ、ルクセンブルグの「Benelux市場」で自転車販売から始まりました。
それから1998年、このBeneluxに取引があるのはよいことだけれども、2300〜2400万人という人口の市場に対する限界を考慮し、Beneluxの枠を越えたほかの市場への配給を考えました。しかし契約上の制限からそれはかないませんでした。
たとえば、わが社はマルゾッキ社のフォークを販売していましたが、この市場は広げることができませんでした。マルゾッキ社の製品を拡販したかった市場で他社がすでに販売していたからです。
そこで1998年、ほんの11年前にわが社はBBBをスタートしました。そしてこれが、私と社とのスタートでもありました。それまで私はサイクリングにかかわる別の仕事をしていましたし、元々は選手として、レースに出ていました。
BBBは"bike parts for bikers by bikers"(「バイカーによるバイカーのためのバイクパーツ」)を意味します。BBBの核となるグループはサイクリストなのです。われわれは自転車に乗る人が考えること、求めることがわかります。われわれ自身が自転車に乗るものだからです。自転車用の製品開発は友人のため、そしてすべてのサイクリストのためです。多くのサイクリストが自転車に抱く情熱をわれわれは理解していますし、彼らもわれわれが同じ情熱をもっていることを理解してくれる、そうやって自転車に対する情熱は分かち合われています。そしてこのこと、サイクリングにおけるこの情熱を分かち合い、よりサイクリストのためを目指すことで、わが社の成功の大部分は成り立っています。
BBBは1998年、2〜3種類の製品でスタートしましたが、今日取り扱い可能な製品は2000を越えます。40以上のカテゴリーと安価な商品から中くらいの価格帯、そしてハイエンドクラスのブランドまですべてがBBBにはあります。だから、36カ国のBBB製品が販売されている国では、誰もがバイクショップでBBBの製品の前にたち、BBBの製品を選ぶことができるのです。このシステムが機能せず、クオリティがよくなかったり、あるいはコストパフォーマンスがよくなければ、ここまで短期間でBBBの製品が受け入れられることはなかったはずです。
BBBは、オーストラリア、ニュージーランド、日本、韓国、南アフリカ、それから多くのヨーロッパ諸国において市場をけん引していると言えます。カナダ、アメリカ、メキシコでも販売があります。ちょうどコロンビアでも取扱いが始まったところで、今後は南アメリカへ市場が広がり、製品が人々の手に入るようになるでしょう。
|
 |