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BBBは1998年にオランダで誕生した、まだ非常に若いブランドである。ただその存在感は自転車業界を圧倒し、パーツ、ウェア、アクセサリーと全て一流品が揃う世界的ブランドに成長した。BBBスタッフは全員サイクリスト、サイクリストが求める製品を造り出していく、というコンセプトは世界中で受け入れられている。今回はBBBエクスポートセールス担当のフレディ・キース氏にBBBの歴史やコンセプト、また次のステップとして考えている戦略について話を伺った。
サイクリングタイム・エディトリアルチーフ Valentino Sebic(以下:CTヨーロッパと、日本も含めアジアは、文化やビジネスにおいてどのような違いがあるでしょうか?

BBBエクスポートセールス担当 フレディ・キース(以下BBBヨーロッパは世界最大の市場です。ですが近年、まだ小規模ではありますが、オーストラリア、ニュージーランド、そして日本が、BBBにとって非常に重要で、良質な取引先となりました。BBBはサイクリング界の中心であるオランダに基盤があります。つまり、このサイクリング界の「ハブ」から世界に向けて製品を展開し、開発して送り出しているのです。

CT:もちろん、サイクリングカルチャーが全体として大いに浸透しているのはヨーロッパでしょうね。日本のような新しい市場と比較しますと。

BBB:たとえばアメリカ、この国も新興市場です。いったん日本の話に戻りますと、日本では「ライフスタイル」タイプのバイクが主流になりつつあります。新しいタイプの人々がサイクリング界に足を踏み入れ、求めていたものを市場に見出しつつあります。それは新しい環境、今までにないバイクやアクセサリーといったものです。

アメリカでは、サイクリングといえばおもにMTBとロードバイクに分かれ、これはどちらもサイクリングの中でスポーツ的な要素を担うものです。ですが日本では通勤・通学としての要素がスポーツとしての要素の次に大きくなりつつあります。

ヨーロッパでは、通勤・通学手段としてのサイクリングは絶対的なシェアを占め、初級者向けの質の高いバイクもわが社の概算によれば40,000円から手に入ります。

CT:この通勤・通学としての要素に今、BBBは焦点を当てているのですか?

BBB:そうですね。BBBは目下3つの要素にフォーカスしています。まずロードバイク、次にMTB、そしてライフスタイル・バイクあるいは通勤用・通学用バイクです。

ちょうど話し合っている所なんですよ。家から職場、職場から家へ自転車で行き来するような人や、子供さんなら家から学校、学校から家への通学に使ったり、あるいはレクリエーションとして「さあ土曜日の朝だ。お日様はまぶしいくらいだし天気もいい……ひと乗りしようじゃないか」なんて話す人のことをね。これが、サイクリング産業で目指したいワンシーンなんです。どちらかといえばBBBはシリアスなロードバイクやMTBのほうで名を知られていますが。

これには特別なわけがあって、競争市場におけるスポンサー業のおかげなんです。われわれはビアンキのMTBチームのスポンサーですし、フィデアとよばれるシクロクロスチームのスポンサーでもあります。またバルロワールドやコフィディスといったプロツアーのチームスポンサーや、個人選手のスポンサーもしています。だからBBBの名前はよくテレビや、スポーツ記事やインターネットで目にすることとなり、現在は確かな存在感をもつようになりました。

CT:BBBの母体となる会社の歴史をお教えいただけませんか? 設立当初の様子や、よろしければご自身のご来歴なども。

BBB:社名をAugusta Benelux(オーガスタ・ベネルクス)といいまして、Augsustaは名前です。BeneluxはBelgium(ベルギー)、Netherlands(オランダ)、そしてLuxembourg(ルクセンブルグ)を意味します。Augusta Beneluxは配給元であり、日本ではRiteway(ライトウェイ)が代理店ですが、ベルギー、オランダ、ルクセンブルグに向けてはAugusta Beneluxとして製品を配給しています。会社が設立されたのは1989年で、ベルギー、オランダ、ルクセンブルグの「Benelux市場」で自転車販売から始まりました。

それから1998年、このBeneluxに取引があるのはよいことだけれども、2300〜2400万人という人口の市場に対する限界を考慮し、Beneluxの枠を越えたほかの市場への配給を考えました。しかし契約上の制限からそれはかないませんでした。

たとえば、わが社はマルゾッキ社のフォークを販売していましたが、この市場は広げることができませんでした。マルゾッキ社の製品を拡販したかった市場で他社がすでに販売していたからです。

そこで1998年、ほんの11年前にわが社はBBBをスタートしました。そしてこれが、私と社とのスタートでもありました。それまで私はサイクリングにかかわる別の仕事をしていましたし、元々は選手として、レースに出ていました。

BBBは"bike parts for bikers by bikers"(「バイカーによるバイカーのためのバイクパーツ」)を意味します。BBBの核となるグループはサイクリストなのです。われわれは自転車に乗る人が考えること、求めることがわかります。われわれ自身が自転車に乗るものだからです。自転車用の製品開発は友人のため、そしてすべてのサイクリストのためです。多くのサイクリストが自転車に抱く情熱をわれわれは理解していますし、彼らもわれわれが同じ情熱をもっていることを理解してくれる、そうやって自転車に対する情熱は分かち合われています。そしてこのこと、サイクリングにおけるこの情熱を分かち合い、よりサイクリストのためを目指すことで、わが社の成功の大部分は成り立っています。

BBBは1998年、2〜3種類の製品でスタートしましたが、今日取り扱い可能な製品は2000を越えます。40以上のカテゴリーと安価な商品から中くらいの価格帯、そしてハイエンドクラスのブランドまですべてがBBBにはあります。だから、36カ国のBBB製品が販売されている国では、誰もがバイクショップでBBBの製品の前にたち、BBBの製品を選ぶことができるのです。このシステムが機能せず、クオリティがよくなかったり、あるいはコストパフォーマンスがよくなければ、ここまで短期間でBBBの製品が受け入れられることはなかったはずです。

BBBは、オーストラリア、ニュージーランド、日本、韓国、南アフリカ、それから多くのヨーロッパ諸国において市場をけん引していると言えます。カナダ、アメリカ、メキシコでも販売があります。ちょうどコロンビアでも取扱いが始まったところで、今後は南アメリカへ市場が広がり、製品が人々の手に入るようになるでしょう。
CT:日本において、BBBが次のステップとしてどんなことを考えていますか? 新しく市場を広げていらっしゃいますが、仮定としてお話しさせていただくと、飽和している市場もあるとお考えだからでしょうか。あるいはBBBの製品が市場に浸透することでよしとされているのでしょうか。やれることというのは常にたくさんあるものですが……

BBB: ええ、たしかにロードバイクやMTBのパーツやアクセサリは日本に浸透しています。しかしライトウェイ社は「ライフスタイル・バイク」を提案しました。そしてこのライフスタイル・バイクのカテゴリこそ、現在われわれがエネルギーを注いで製品在庫とセールスを拡大させようとしている分野です。BBBの取扱い製品のうちたくさんのもの、例えばカギ、サドル、グリップ、ほかにもたくさんの製品がライフスタイル・バイクにはしっくり合います。

CT:アイウェアやヘルメットだけでなく……

BBB: そうですね、スポンサー業には3つのメインカテゴリがあります。ヘルメット、アイウェア、それからサイクルコンピューターです。しかし、サイクルコンピューターはどんなバイクにもよく合います。そこで、トップチームのスポンサー業から、ライフスタイル・バイクを含むすべてのバイクとサイクリストが入手可能なプロダクト生産への移行が、日本における近い将来のメインテーマです。もっとも、現状の製品ラインナップのセールスを拡大することも会社として重要なことですが。

また、3年前からBBBではヘルメットも取扱うようになりました。導入されるやいなや、目にみえて販売数が増えています。

CT:このヘルメットは日本で入手可能ですか?

BBB:ええ、ラインナップは3種類あります。ロードバイク用、MTB用、そしてキッズ用で、このうち日本ではロードバイク用とキッズ用の取扱いがあります。安全基準をすべてクリアし、豊富な色とサイズをそろえています。

ヘルメットではTX-BianchiのMTBチームとコンフィデのスポンサーをしています。コフィディスでは、スポンサーの申し込みは当初喜ばれず、TT用の素晴らしいヘルメットを提供できるようになって初めて受け入れられました。当初話し合いをした結果、ツアー・ダウンアンダーに間に合うようTT用のヘルメットを開発しなければならなかったのですが、それをやり遂げたのです。今では代理店やバイクショップへ行ってもこう言うことができます。

「さあどうぞ、こちらはTT用のヘルメットの新しいカテゴリです。お勧めしますよ。スポンサーをしているプロチームからの評判もいいですからね」

BBBの製品ラインにおける現行のジャンルを絶えず改良し、アップデートしなければならないことを忘れてはいません。

CT: 昨年の2008年、私はウィナーグラスを2つ買いました。世界チャンピオンのトム・ボーネンカラーのものです。それからパオロ・ベッティーニの世界チャンピオンカラーモデルのアイウェアを1つ。
使いながら最も心に残ったのは、まずそれらすべてが、どんな照明環境の下でも対応する特別なレンズでできていること、レンズを拭くためのクロスがついていること、使いやすいハードケースがついていること、そして何よりその価格でした。こうしたすべての特徴を兼ね備えていながら、今日販売されている大部分のアイウェアのブランドと比較しても半分ほどの値段だったのです。

BBB: ええ。世界チャンピオンとなった選手はこれらのアイウェアも使用しています。

CT: なので、私のような、いちユーザーからみますとコストパフォーマンスでは比類ないと思えました。これはBBBについての個人的な体験です。

BBB: それこそがBBBの力です。ハイエンドクラスの製品を中級品の価格で提供することが、BBBが成してきた成功の一端を担っています。あなたがご自分のアイウェアを使っていた時、同時にロードレースの世界チャンピオン、トム・ボーネンと、オリンピックのチャンピオン、パオロ・ベッティーニ、それからMTBの世界チャンピオンであるジュリアン・アブサロンが皆、全く同じものを使用していたのです。すべてのアクセサリ込みで一万円ほどで購入されたその製品と。質の高い製品が、他社に絶対に負けない魅力的な価格で、先ほどあなたがおっしゃったすべてのディテールとアクセサリーがついてくるのです。

そうしたディテールがなぜできたのかというと、サイクリストには特殊なアイウェアをしまうための使いやすいケースが必要であること、サイクリストにはレンズをきれいにするための良質なクロスが必要であること、サイクリストは種類の違うレンズを用意していろいろな状況に備えること、そういったことをBBBが、われわれが把握しているからです。どれも小さなことではありますが、大きな違いを生みます。
ではどうしてわれわれが把握できているのか、それは私たち自身がサイクリストとして、サイクリストの必要なもの、求めるものがわかるから、時にほかのブランドの製品にはない、特に同じ価格帯のほかの製品にはない、こうしたディテールやアクセサリをつけるのです。これが、BBBが支持される一つの側面です。

CT: 今日は私どもとお話頂き本当にありがとうございました。

BBB: いいえ、こちらこそありがとう。