スペインを代表するメーカーであるオルベアは、バスク地方のチーム・エウスカルテルに一貫してフレーム供給を続けている。ツールでエウスカルテルの選手が使っていたのは、昨年発表されたカーボンモノコックの新型オルカだ。個性的なフォルムと高い走行性能で、選手のみならず一般サイクリスト達にも人気が高いフレームである。
一見してモノコックと判別できるフレームワークは、かなり太めなチュービングになっている。トップ&ダウンチューブのマッシヴさが一際目を引くが、このデザインは明らかに、ねじれ剛性の向上を追及した上でのことだろう。ヘッド周辺のボリュームもとても豊かで、これほど大きなフレームなのに、ゼッケンはシート下へと追いやられてしまっている。
上下二本のチューブとは対照的に、シートチューブはかなり細い。あくまでも、ボリュームたっぷりなダウンチューブと比較してのことで、必要太さは確保されているのだろうが、それでもやはり細く見える。ここで剛性バランスを調整しているのだろうか?
前三角の剛性確保を考える場合、シートとダウンチューブのボリュームを上げるのがセオリーなのだが、どうやらその役割の大半は、チェーンステーが担わされているようだ。フレーム下側チューブの重要性は、いまさらここで言うまでもないだろう。この方法論は、他の多くのメーカーも採用し、その結果、2007 年のバイクのダウンチューブ&チェーンステーは、軒並み迫力を増している。
本来は、ショック吸収性を重視していくぶん細め(換言すれば弱め)に設定されるシートステーもびっくりするほど太い。振動減衰は、的確なカーボン繊維の配置&積層で対処し、太めのチュービングをすることによって、フレーム全体の剛性バランスを向上させよるのが狙いなのだろう。一見モノステーのように見えるバック接合部も、通常の二本シート式で出来た空間をカーボンで埋めたようなフォルムを与えられ、ねじれ剛性を左右する断面積はとても大きい。また、バックの四本のステーは、どれもほとんど直線で、無駄な歪みや変形は能うる限り排除されている。
余談だが、このスベルディアのバイクは、マッシヴで大きなフレームとディープリムホイールが相まって、スペイン人選手といえばクライマー、という概念を大きく裏切る雰囲気を漂わせている。 |
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