ジャイアントが、タイムらとほぼ同時期に採用したシートピラーレスデザインは、スローピングスタイルとともに、今やロードバイクのスタンダードとなりつつある。最近採用するメーカーが増えつつある、シートステー上部の空間を穴埋めするデザインは、これまたジャイアントが先駆けの一人だ。
Tモバイルの前身・ドイチェテレコムに供給を始めてから、かなりマッチョになっただけあって、いかな豪脚ぞろいのチームとはいえ、剛性面での不満を訴える選手はいなかったようだ。もちろん見た目のボリュームばかりでなく、使用するカーボンをより高品質な東レ・T1000へとグレードアップしていることも、好印象を与える要因になっている。
デザイン上で目を引くのが、シートチューブとシートステーの集合部付近だ。トップチューブは、シートチューブ接合部付近で大径化され、突出したシートチューブの根元部分の強度確保に寄与している。ジャイアントは、シートチューブ突出部が翼型断面をしているため、宿命的に横方向に変形しやすく、また、Tモバイルには大柄な選手が多いだけに、強度と耐久性の確保は、軽さや剛性の追及と同じくらい重要だ。また結果的に、シートチューブ根元付近の強度の確保は、フレーム全体のねじれ剛性の向上にも貢献し、ダウンその他のチューブをさほど大径化せずとも、しっかりした乗り味が実現されている。
ところで、現在のフレーム開発コンセプトは、ダウンチューブとチェーンステーの強化によって剛性を高める従来までの方法と、前三角の接合部をより強固なものとすることで、フレーム全体のねじれ剛性を上げ、ペダリングに対する反応を高めるという二通りの考え方が土台となっているように思える。もちろんこれは、コンセプトの方向性の問題であって、どちらが良くてどちらが悪いという類の話ではないが。
平地得意のロジャースのバイクは、ジップの404をフロントに履き、リアにはよりリム高のある808を選択することで、いっそうのエアロダイナミクスの向上を狙っている。リムの高い808の採用は同時に、スポークが短くなることでホイール剛性が高まり、パワー伝達効率が上がるメリットを求めてのことなのだろう。 |
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