永らくフランス自転車界を牽引しつづけているクリストフ・モローは2006年、長く所属していたクレディアグリコルから、同じフランスのチームであるAG2Rに移籍した。2007年は好調で、春先のビッグステージレースであるドーフィネリベレで区間二勝して総合優勝、フランス選手権も獲得している。2007年のツールでは37位で完走している。
デカトロンのラグジュアリーブランドであるb‘トゥインが現在AG2Rが駆るバイクだ。落ち着いたカラーリングに、その志向の一片が見受けられなくもないが、中身はもちろん純然たるレース用バイクだ。 700カーボンと呼ばれる高弾性繊維を駆使したチューブはやや細めながら、ダウンとシート各チューブの接合部には補強がなされ、プロ選手の脚力をしっかり受け止めてくれる。高弾性率カーボンの使用と造形的な工夫の二通りの方法によって、確実に剛性を確保しているというわけだ。
細めのチューブは一見頼りないように感じるが、高弾性炭素繊維を使っていれば、剛性的にはまったく問題がない。逆に言えば、細身のチューブで剛性が出ていれば、高弾性率カーボンを使っている証拠ということになる。
シートチューブ上端はエアロフィンデザインになっていて、ホイール周りの整流を行なう他、ペダリングによって空気の乱れが発生するシートチューブ付近も、エアロダイナミクスを考えた造形になっている。
アッセンブルパーツに際立った特長の見られないモローのバイクだが、唯一、トリコロールカラーがあしらわれたサドルが目を引く。もちろんフランスチャンピオンの証だが、バイク自体を国旗の色に染めるのが最近の流行だけに、ちょっぴり寂しい気がしないでもない。 性能とは関係ないが、ゴールドのシャマルとフレームカラーのマッチングが絶妙で、他にも見られる黒基調のバイクの中でも、なかなか目立っている存在だった。 |
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