キャノンデールは今年のツールに二種類のバイクを持ち込んできた。一台は、リリースされたばかりのスーパーシックス。フルカーボンの快適性と軽さ、そして反応性を活かし、オールラウンダーやクライマー向けとされている。もう一台は、アルミバック&シートチューブを持つシステムシックス。今年のハイエンドモデルだ。剛性の高さから、スプリンターやパワー系の選手に選ばれることが多い。
カーボンに主役の座を譲りつつあるアルミだが、その軽さや剛性は、カーボンに決して劣らない。素材的に成熟域にあるので、使用するカーボンの質や積層の仕方次第で性能にばらつきが出てしまうカーボンよりも計算しやすいのも魅力だ。
システムシックスの場合、太いダウンチューブが剛性と反応性を、トップチューブが快適性を演出し、アルミのバックとシートチューブが、堅牢なリヤ周りを構成することで、高い戦闘力を実現している。アルミのウイークポイントである振動減衰の悪さも、キャノンデールの専売特許・アワーグラスシートーステーで解決ずみだ。
アルミ&カーボンハイブリッドモデルであるシステムシックスはつまり、二つの素材のいいとこ取りなモデルなわけで、事実、今回のツールでも、ハンターとそのチームメイトであるマウリシオ・ソレールが区間勝利を収めているのだ。
ハンターのバイクは、おそらくはプロトタイプの、カーボン製のSiホログラムクランクがアッセンブルされているのがまず目を引く。仮にもエースのハンターに、試作品を使わせるのは冒険のような気がしないでもないが、それだけ完成度が高いということか。
スタティックテストでは、カーボンクランクはアルミほど硬くないという結果が出ているが、荷重に対する反応(復元性)がいい素材だけに、設計次第では、剛性と軽さのバランスは、むしろアルミを上回るのだろう。
一見して判る深い前傾ポジションは、いかにも平地の選手らしい。アップライト気味に取り付けられたエルゴパワーレバーは、ブラケットを握っての高速走行時の快適性を求めた結果だろう。 |
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