キャノンデール初のフルカーボンモデル・シナプスカーボンが登場したのもつかの間、早くもリリースされたのが、このスーパーシックスだ。とはいえ、これら二つのモデルは方向性に明らかな違いがある。
カーボン素材が醸しだす、高い快適性を味わえるシナプスカーボンに対し、スーパーシックスは、高剛性と軽さの両立 ―つまりは純粋なレースバイクとしての― を主目的にしている。当然、左右非対称チェーンステーや、1,5インチサイズの下側ヘッドベアリングといった新機軸もしっかり採用されている。フルカーボン化がされた結果、重量面でも、システムシックスと比較して100gほどアドバンテージを得ている。カーボンはアルミより重いとされたのは、もはや完全に過去のセオリーとなった。
製作には、キャノンデール独自のノウハウであるコ・モールディング技術が駆使されている。チューブの内側から圧力をかけて、各チューブを圧着させるこの工法は、システム13ですでにお馴染みだろう。バックがアルミのシステムシックスと比較して明らかに異なるのはシートステーだ。スーパーシックスの方が明らかに細い。
形状に関係なく、カーボンの積層の仕方次第で剛性が出せるとはいえ、これほど細いのはやはり、バックの快適性を鑑みてのことなのだろう。相変わらず健在の、キャノンデールお得意の砂時計フォルムも相まって、高い快適性が演出されているはずだ。もちろん、チェーンステーやダウンチューブでしっかり剛性を確保しているので、ペダリングに対する反応性その他、走りにかかわる部分は損なわれてはいないだろう。
シートチューブの上端がアウトバテッドされているのが、他ではみられない造作だ。接着工法で作られるカーボンフレームは、熱劣化を防ぐために溶接部分を肉厚にする必要がないので、純粋に強度と剛性の確保が目的なのだと考えられる。
フレームを構成する各チューブは丸く、トップチューブの後傾が小さいせいか、どことなくクラシカルな雰囲気が漂うスーパーシックスだが、チューブ表面に透けるカーボン繊維が、このバイクの素性を如実に物語っている。
24歳と若いエフィムキンなのに、クラシカルな丸アーチのハンドルバーを使っている。必然的に握り場所が限定されてしまうアナトミックと比較して、取り付け角度の融通が利く(つまり握れる場所が無数にある)丸アーチのバーは、まだまだ愛用者が多いということか。対照的にホイールには、最新モデルのマヴィック・アールシスがアッセンブルされることもあった。 |
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