2004年のジロの覇者であるダミアーノ・クネゴが駆るのはウィリエールのチェント。モノコックフレームらしい造形が美しいバイクだ。
T60&30ユニディレクションカーボンを、フレームの応力分布によって異った積層を行うことで軽量高剛性を両立。BB部にアルミを使っている以外すべてカーボン製で、フレーム重量は940gと軽量だ。トップチューブやシートステイが湾曲しているフレームデザインは、現在流行の兆しを見せている。見た目の美しさとショック吸収性の向上を狙ったコンセプトなのだろう。チェーンステイのリヤエンド付近に、わずかに上に角度が付けられているのは、路面からのショックをフレーム上部構造物に伝達させる役割を担っていると考えられる。
快適性の確保もさることながら、このチェントのように、トップ&シートが一本のチューブによって構成されているようなデザインだと、応力集中も避けることができるから、フレームバランスの良化も期待できそうだ。
フレームデザインによってショック吸収性が確保されているおかげか、リヤ三角はかなり太目のチュービングがされている。また、シート、バックステイともテーパーが小さく、明らかに剛性確保に振られた味付けになっている。ダウンチューブもそれなりのボリュームがあり、いかにもパワー伝達効率が高そうだ。フロントフォークはミズノ。デローザともども少数派の牙城を担う存在だ。
最近の選手には珍しいチョイスであるラウンドシェイプのバーは、ごくわずかだが前下がりにセッティングされている。ハンドル関係はITMなのに、シートピラーにリッチー製のものが使われているのが珍しい。
170cmにわずかに満たない背丈のクネゴなだけに、ポジションの前傾度合いはそれほど大きくはない。ステムは短く、ハンドルバーもショートリーチで、丸みを帯びたフレームデザインと相まって、コンパクトな印象を強めている。
相変わらずフロントディレイラーにはコーラスを使っているところなどは、むやみな軽さを追うよりも、信頼性を重視するクネゴの気質を物語っている。 |
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